信州共働学舎 2019.5.24〜31
三重県にある母校、愛農を出発し、
向かうは長野。
長野はいくつか尋ねたいところがあります。
まず最初に訪れたのは長野県小谷村にある、
信州共働学舎。
(以下「」内パンフレットから抜粋、一部省略)
「共働学舎は1974年、宮嶋眞一郎の首唱のもと、心や体に不自由を抱える人たちと数人の仲間によって、長野県小谷村で始められました。その後、多くの方々のご理解とご協力に支えられて、拠点も5カ所(真木、立屋、南沢、新得、寧楽)となり、農業を中心とした勤労生活を送っています。
現在は約130人のメンバーが、米や野菜を作り、動物を飼い、チーズやソーセージ、菓子やパン、工芸品等を生産し、販売しながら暮らしています。2006年8月には、特定非営利活動法人(NPO)になりました。」
信州共働学舎は、立屋共働学舎と真木共働学舎の2つがあります。ちなみに、立屋、真木はそこの地域の地名だそうです。
僕は立屋と真木、半々で一週間ほど滞在しました。
最初は立屋でお世話になりました。(写真がほとんどないのが残念すぎる!)
立屋は、米つくりを中心としてほかに牛、鶏、ヤギの飼育、木工や織物などをして生活しています。
僕がお世話になった頃はちょうど田植え真っ盛り!NICEという団体がワークキャンプで立屋に来ており、総勢30人くらいで植えまくりました。
立屋の田んぼは3ヘクタールほどあるそうで、田植えは手植えだけでなく、田植え機も使っています。
過疎化が進んでおり、面積がどんどん増えてるのだとか。どこの田舎でも聞く話ですね〜😥さらに基盤整備により、田んぼの区画が大きくなり、効率化が求められるようになっているようです。そのため、機械を導入したり、農薬を使ったりもしているそうです。
地域の維持と自分たちのこだわりのバランス感覚は本当に難しいものだと思います。僕も将来、悩まされるのだろうなーと…
朝夕の動物の世話以外は田植え、たうえ、タウエ…
一部の田んぼでは手植え、有機栽培を続けています。ゆっくりとした暮らしの象徴とも言える(と勝手に思っている)手植え。あのみんなでやってる感じ、しんどいけどなんとも言えぬ気持ち良さと、終わった時の達成感、すごく好きです☺️
しかしながら、普段車で楽をしている私。足腰筋肉痛で、えらい目にあいました😂
そしてお次は真木へ。こっちは写真いっぱいですよ♪
真木は車が通れない山道を、約1時間半歩いたところにあります。
もともと真木という集落があり、そこから村人がいなくなるタイミングで、共働学舎の人たちが入っていったといいます。
我が家(ハイエース)に別れを告げ、いざ山奥へ。
正直、結構しんどかったです。普段車で楽してるのを再び思い知らされました😅
僕が汗だくでゼーゼー言いながら登っていると、なにやら涼しげなものが。土に埋もれて保温されてたのかな?
しんどかったですけど、普段車の速さで通り過ぎているものがいろいろ感じられたのかな、なんて思ったり…
そしてそして…
着いたり!真木‼︎
真木での生活はかなり自給自足に近いものです。
お米、野菜、たまご、ヤギ乳、山菜など自分たちで食べるものの多くは自分たちでつくったり、採ったりしています。
完全自給自足とはいかないので重要になるのが、荷上げ。
真木に登ってくる人は、写真のような背負子で必要な荷物を担いで来ます。降りるときも真木で出たゴミを担いで降りたりします。
一応、運搬機とバイクは上がってこれるようですが、大概の人は歩いて登ってきます。
ものを移動させることがあまりにも簡単なこの時代で、その大変さを肌で感じられるのはなかなか良い刺激になのではないでしょうか。
現在真木では水車をまわすプロジェクトを進めています。
水車の動力で製材機を動かします。
細かいところまでほぞでつないで(表現違うかもしれませんが)いてカッコいーです。
真木で壊れてしまった建物があり、その修復をしたいということで水車を使った製材所を作ったそうです。
しかし少々不具合があるそうで、現在動かしていません。
いやー動いてる姿見てみたいですね〜ほんとに。
さて、真木での仕事は…
またしても手植え!
もちろん、全て手植え、手刈り、です。代掻きは機械でした。
面積は3反、だったかな?
印象的だったのが苗。
上の写真、わかるでしょうか?
直播き苗でした。苗箱だと持っていくのが大変(車ないですからね☺️)ということで、直播き苗も試しているそうです。
直播き苗で大変なのは、苗を取り出す作業。根を切らないように田んぼから上げて、その根についている土を洗い落とします。常に中腰の状態で、なかなかにしんどい…
まあしんどいながらも、振り返ればこの景色。
こりゃーいいもんですよ。
「こうあらねば」が無い環境、ほんとに素敵でした。
真木の暮らしはゆっくりという表現がぴったりです。でも、この速さが本来の速さなんだろうなー、と思います。だって、1トンくらいの物が時速60キロとかで動く(ハイエースのことですが笑)なんて、とてつもないエネルギー!
そんなエネルギー渦巻く世界から、すこし離れたこの場所。ここで過ごした時間、単なる良い経験で片付けたくないなあと思います。
天ぷらカー、車中泊仕様
完成した天ぷらカーを車中泊仕様していきます。
やることは主に3つ。
・ベッドづくり
・ソーラー発電システムを組む
・ろ過機を作る
まずベッドから。(ベッドは天ぷらカーに改造する前から完成してたけど)
カッコよくキレイに仕上がるベッドキットとかあるのですが、手作りにこだわりたい(お金がない笑)ぼくは、家にある材ともらったコンパネをつかってDIYです。
木枠を組んで
コンパネ乗せて、
もうだいたい完成じゃね?笑
角材がまーまーそろってたので、材料にはさほど困らず。
しかし、
道具がない!
今まで、愛農、耕太郎さん家で大工仕事してたぼくは、道具が揃ってるのが当たり前になってしまっていたのであります。
こんなことしましたよ😅しんどかったー
贅沢な人間になってしまった笑
材料費ゼロ円なるか?
と思ったりしたのですが、
ちょっとお金をかけて一工夫。
L型鋼製束というもの。
スライドドアの方向にベッドがずれないよう、こいつを使って固定。
完成。コンパネ、楽ですね〜。
材料費、500円。
おつぎは…
電気!
夜間の照明、スマホの充電、煮炊き、などなど。車中泊旅で電気の自給は必須!
ぼくが選んだのは、
ソーラーパネル(85w)とポータブル電源のコンビ。
なんとこの二つだけで電気の自給ができてしまいます。
ポータブル電源なるものが優れものすぎる!
ソーラーパネルから電気を取り出そうと思うと、基本的に、チャージコントローラーと蓄電用のバッテリーが必要です。AC100vの電気を使用するには、さらにインバーターというものも必要です。
しかし!ポータブル電源なるものは、その身一つで蓄電でき、DC12v、AC100vの電気を取り出せます!ぼくのような素人にはもってこいでした^_^
ソーラーパネルはルーフラックで車の上に。
なんだかんだで結局チャージコントローラーも買っちゃいました。
ソーラーパネルからON ONスイッチで分岐させ、ポータブル電源か、車載用バッテリーに充電できるようにしました。これでバッテリーの電圧を見れるし、バッテリーからも安心して電気が取れるし、割と役に立つかなー、と。
はい、これで電気自給オーケーです。(^^)
そしてそして…
リアハッチを開けるとこんなあやしー感じになっております笑
これが天ぷら油ろ過システム。
天ぷら油を軽油の代わりに使うためには、必ずろ過をせねばなりません。
ろ過といっても、放置して動物性油を沈殿させることと、ティシュペーパーでこすくらいです。
まず、ろ過装置を作ります。
ろ過装置は、ボックスを二つ重ね、上のボックスに穴を開け、ティシュを敷くだけの簡易的なもの。
制作費、3千円くらい。
本来なら拠点となる場所(主に自宅)にろ過装置を構えるのですが、拠点がないもんで笑
水色のポリタンクで油を集め、
しばらく放置して動物性油を沈めます。
その上澄みを真ん中のどでかいタンクにいれます。
そいでそっから、ろ過したい分だけポンプで吸い上げ自作のろ過装置の中へ。
ポンプはDC12Vなので、車載バッテリーにつないで動かしてます。
ろ過された油は、その下に設置した天ぷら油用タンクにホースでそのまま入れます。
車内で油をこぼしちゃうと、匂い汚れ等で最悪な車中泊が待っています。
油の移動は手で注ぐのではなく、ホースの中を通るように。
車の移動の振動で、油が漏れないような容器を選びました。
これにて完成!
これで燃料代電気代宿泊代タダで旅できると思うととにやけますなぁ笑
天ぷら油カー完成 ハイエース100系
天ぷらカーで車中泊をしながら、全国の農家さんや面白い生き方をしている人を訪ねてまわりたい!
ということで、
早速準備です。
これがぼくの車。ハイエースです。
天ぷらカーに非常に適している、ということで100系でディーゼルエンジンのものをヤフオクで購入しました。
まだ9万㎞も走っておらず、お値段32万円!見た目もすごく綺麗!いい買い物させてもらいました^_^
ぼくが2018年に研修でお世話になった、桜の山農場の坂本耕太郎さんに天ぷら油カーの改造をお願いしました。
改造当日は、天ぷらカー乗りで耕太郎さんと何度も改造を経験しているちゃん山さん、僕の高校の後輩で今桜の山農場で研修中のフク、にも手伝ってもらいました。
桜の山農場のブログにもあがってますが、自分の復習も兼ねて、改造の過程をぼく目線から…
天ぷらカーの改造はいろいろと種類、バリエーションがあるようなんですが、今回僕が選んだのは、
やまの式熱交換器、手動切り替え、
です。
やることは主に、
・熱交換器の取り付け
・切り替え弁、フィルターの取り付け
・天ぷら油用サブタンクの取り付け
・ラインの中のエア抜き、試走
です。
簡単な図にしてみました。
黒字 →既存のシステム
色付き字→天ぷらカーにするために新しく取り付け
るシステム
です。
まず作ったのが熱交換器。
天ぷら油を燃料として使うためには、油をあたため、サラサラにしないといけません。熱交換器は、車のエンジンを冷ますための冷却水の熱を利用して油をあたためます。
いくつか種類があるのですが、部品が簡単に手に入り、当たり外れのないということで、やまの式熱交換器を選びました。
上の写真で説明すると
右側の銅管→天ぷら油のライン
上側のホースニップル→冷却水のライン
になります。
左側の黒いヒーターホースの中に右側の銅管が入っています。銅管の中を天ぷら油が、銅管とヒーターホースの間を冷却水が流れ、そこで熱交換がおこなわれます。
冷却水の熱は車内のヒーターにも利用されております。今回はリアヒーターのラインを潰して、代わりに熱交換器を取り付けました。
リアヒーターのラインを切るときに冷却水が漏れます。リアヒーターのスイッチは切ってある状態(リアヒーターのラインに冷却水が流れなくなります)にして、なるべく冷却水が漏れないようにしときます。
既存のラインを切ってつなぎ直す作業は、図や絵で理解してても、いざ実際に切るとなるとけっこー勇気いります。経験者のGOサインがないと僕には切れませんでした😅
取り付け完了です^_^
後でわかりましたが一本つなぐラインを間違えていました😰耕太郎さんのチェックにより、発覚。危ない危ない…
お次は切り替え弁とフィルター。(写真は完成形で、もう燃料が通ってます)
三方弁に軽油と天ぷら油の燃料ホースをつなぎ、
写真のようなものを組みます。
1つはメイン(エンジンに向かうライン)もう一つはリターン(使われなかった油がタンクに戻るライン)です。
センターコンソールの中に設置すると取り回しが良く、切り替え、フィルター交換などがしやすいです。
切り替え弁とエンジン、タンク、熱交換器をつなぐ計6本の燃料ホース。こやつらを正しい場所につなぎ、スマートに収める、という難儀な作業があります。
上のようにボディに穴を開けたり、
狭いところに手を突っ込んでホースを繋いだり。
これはメインのエンジンに向かうライン。
これは熱交換器からのメインの天ぷら油のライン。
白い方は、天ぷら油用サブタンクへ向かう、リターンの天ぷら油のライン。
ややこしや。
ここらへんは耕太郎さんと天ぷら油カー乗りのちゃん山さん、二人の経験豊富な職人さんの仕事。流石でした😆
改造もいよいよ終盤戦に入ってきました。
天ぷら用サブタンクの設置です。車中泊仕様のレイアウトの都合で、タンクはこの位置に。
タンクから出てるラインは、ボディに穴を開け、車の下へ。
メインは熱交換器につながり、リターンは白いライン(エンジンに直接繋がる)につながります。
はい、タンク取り付け完了!これで主な取り付けは終了しました。
この後、エンジンかけてアクセルふかしてライン内のエア抜きです。
写真がないのですが、燃料ホースを見ながら、ふかしたり軽油と天ぷらを切り替えたりして、エアを抜きます。
問題ないことが確認できたら、いよいよ、試走!
にやけましたね〜自分の車が天ぷら油で走るなんて。
この試走で、ライン内のエアを完全に抜き切ります。
そんで、無事帰ってこれたら、(笑)
エンジンが冷めてから、熱交換器の取り付けの際こぼれた分の冷却水を入れて…
とりあえず完成。現時点で天ぷらカーとして走ることができますが、
最後の仕上げに、
天ぷら油用メーター取り付けです。
メーターは購入の際に一つ注意点。
タンクとメーターの抵抗値を合わせるということ。抵抗値が合わないと、メーターが正しく表示されません。僕の場合、耕太郎さんがタンクの抵抗値にあうメーターを教えてもらったのでありがたかったです^_^
そして取り付けは電気配線。覚えることいっぱいです。
車のヒューズボックスから電源を取ります。
ヒューズ電源をヒューズボックスのヒューズと交換するだけ。
あとは燃料メーターの取り扱い説明書通りに配線すれば完成!
一回ショートさせてヒューズが切れたり、アースがうまくいってなかったり、少々苦戦しましたが…
しっかり動いております!
メーター取り付け完了!
これにてやっとこさ…
天ぷらカー、完成‼️バンザイ🙌
走りは普通の車と変わりませんが、気分が全然違う!気持ちいいです😆
手探りの状況から、ここまでの技術を確立した天ぷらカーの先輩方に感謝!
そして改造に直接関わってもらった、耕太郎さん、ちゃん山さん、フク、ありがとうございました!
大切に乗っていきます。